賃貸探し繁忙期に向けて(1〜3月)に4月から転居したい方へ|契約開始を前倒しするという選択肢
4月から新しい生活をスタートさせたい。
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異動・転職
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大学や専門学校への進学
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お子さんの進学にあわせたファミリーの引っ越し
理由はいろいろありますが、
「4月から住み始めたい」というニーズは毎年とても多いです。
そして、都心の賃貸市場では
1〜3月が完全に“戦場”になります。
そんな中で、あえて今日は少し踏み込んで、
「4月から住み始めたいなら契約開始を少し前倒しするという選択肢も検討してほしい」
という話を、お客様側のメリット・デメリットも含めて整理してみます。
結論から言うと、根拠はとてもシンプルで、
とにかく、良い物件から順番に無くなるから
です。
1. 4月入居希望なのに、1〜3月で勝負がついてしまう理由
まず、なぜ「4月から住みたいのに、こんなに早く動かないといけないのか?」を整理します。
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退去のピーク:1〜3月
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新規募集のピーク:2〜3月
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入居希望のピーク:3〜4月
このサイクルの中で、
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条件の良い物件
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人気エリアの築浅
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駅近・設備充実・家賃バランスがいい部屋
は、募集開始即日から数日〜で申込みが入っていくのが普通です。
4月入居希望の方が多いので、
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2月時点で「4月1日入居OK」の物件に申込みが入り
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3月にはほとんど埋まっている
という状況になりがちです。
つまり、
「4月からの家、3月に探し始めよう」は、
すでに“残り物の争奪戦”になっているケースが多い
ということです。
2. 「契約開始を前倒しする」とは具体的に何をすることか
ここで言う「前倒し」とは、例えばこんなイメージです。
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本当は4月1日から住みたい
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けれど、物件が良ければ 2月〜3月頃から契約開始でもOKにする
つまり、
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実際に引っ越す日よりも少し早く契約を開始して
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家賃が発生する期間が、そのぶんだけ伸びる
ということです。
もちろんこれは、お客様にとって「余計に家賃を払う」選択でもあります。
それでも検討に値するのは、
その半月〜1ヶ月分の家賃で、
“そもそも選べる物件の数と質”が大きく変わるから
です。
3. 前倒しの一番のメリット:そもそも「選択肢」が増える
ハイシーズンの賃貸市場では、
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条件の良い物件からどんどん申込みが入り
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「まだ出てくるかも」と待っている人の前を通り過ぎていきます。
4月1日スタートにこだわるほど、
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募集条件に「入居日:即入居〜3月末まで」しかない物件が候補から消え
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結果として、最終的に「残った物件」から選ぶ形になりがちです。
一方で、
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「4月1日入居希望だけど、
物件が良ければ2月.3月中スタートも検討できます」
というスタンスを持っていると、
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1月前半に募集開始される
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「3月から入居可」の物件も本気で候補にできる
= 4月から探し始めた人とは、そもそも戦っている土俵が違う状態になります。
選べる物件の質と数が違えば、
「住んでからの満足度」も当然変わってきます。
4. 追加で払う家賃 vs 2〜3年の生活クオリティ
とはいえ、前倒しはタダではありません。
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家賃15万円のお部屋を
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2週間前倒し(3月18日スタートなど)すると、
おおよそ、
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15万円 ÷ 30日 × 14日 = 約7万円
くらいの追加コストがかかります。
もちろん前倒し日数は増えれば入口のコストは増えます。
一見、高く感じます。
ただ、そのお部屋に
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2年間住むとしたら24ヶ月
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3年間住むとしたら36ヶ月
です。
仮に「2年住む」とすると、
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追加7万円 ÷ 24ヶ月 = 月あたり約2,900円
「毎月3,000円弱を上乗せして、
自分に合う部屋に住めるかどうか」
という見方もできます。
もちろん、無理におすすめしたいわけではありません。
ただ、
「なんとなくもったいない」で選択肢から外してしまうには、
あまりにももったいない決断かもしれない
ということも、頭の片隅に置いておいてほしいポイントです。
5. 前倒しするなら、どのくらいが現実的なラインか
では実務的に、どのくらい前倒しするのが現実的でしょうか。
単身の方で多いのは、
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希望:4月1日からの入居
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契約開始:2月中旬〜3月上旬頃から
というパターンです。
理由はシンプルで、
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引っ越し屋さんの予約も取りやすい
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3月後半の週末をフルに使える
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引越し業者さんも3月末というだけで料金2倍になってしまう事があります。
(筆者は3/31かそうじゃないかというだけでこんなに金額ちがう?という現場に自分自身が出くわしました。)
ご家族の場合は、お子さんの春休み新生活の準備(家具・学用品など)
も考えると2月中旬〜スタートで少し余裕を持たせるというケースが多い印象です。
6. 前倒しのデメリットと、やらない方がいいケース
もちろん、前倒しが万能なわけではありません。
お客様視点でのデメリットもきちんと書いておきます。
デメリット
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ダブル家賃期間がどうしても発生する
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予算的にギリギリの場合、生活費を圧迫する
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「前倒ししたから絶対に良い物件に出会える」とは限らない
やらない方がいいケースの例
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すでに引っ越し費用がカツカツで、追加の7〜10万円が本当にしんどい
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そもそも「このエリアと条件なら、4月スタートでもまだ選択肢が多い」と予測できる場合(あまりないですが)
東京という特性をフルに活かしてエリア問いませんレベルな方は無理に前倒しする必要はありません。
大事なのは、
「前倒しという選択肢があることを知ったうえで、
自分の状況と照らして判断する」
ことだと思います。
7. 仲介会社にどう伝えればいいか?おすすめの伝え方
もし「前倒しも検討してもいいかも」と思えたら、
仲介会社にはこんな感じで伝えてみてください。
「4月1日入居が希望ですが、
物件が良ければ2月中旬〜の契約開始も検討できる」
こう伝えておくと、
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仲介側も「4月スタート縛り」で物件を探さなくて済み
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2〜3月に出てくる「先に押さえた方がいい物件」を提案しやすくなります。
また、
「ダブル家賃は最大で◯万円までなら許容できます」
のように、ざっくりでも「予算上限」を伝えておくと、
合理的でない無茶な前倒しをすすめられにくくなります。
8. 「前倒しする/しない」も、あなたの価値観で決めていい
最後にもう一度整理しておきたいのは、
契約開始を前倒しするのが“正解”という話ではない
ということです。
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「お金よりも、部屋のクオリティと日々の満足度を優先したい」
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「多少妥協しても、ダブル家賃は最小限にしたい」
どちらの価値観も正しいです。
ただ、
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「そんな選択肢があると知らずに、
4月直前の“残り物争奪戦”に巻き込まれる」のか -
「前倒しというカードも知ったうえで、自分の軸で決める」のか
この差は、数年単位で見たときに案外大きかったりします。
カタロクとしては、
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「無理に前倒しをすすめる立場」ではなく
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「前倒しも含めて、一緒に損得を整理する立場」
でありたいと思っています。
